小学校時代の話です。
2学期の最初に全校児童が体育館に集合し、クラスの代表者が全校児童の前で夏休みの自由研究の発表を5〜6分披露する、という催しがありました。
今でも印象に残っている友達の発表は、「タマネギを刻むときに涙が出る理由を探る」と「海の満ち引きと、月との関係」です。
覚えている範囲内で簡単に紹介します。
目次
「タマネギを刻むときに涙が出る理由を探る」

友達は「お母さんが料理している時に涙を流している姿を見て、衝撃を受けた」と言っていました。
確かに、そのお母さんは普段は優しそうな感じがしていたけど、何かでその友達を怒っている姿を見て、私も震え上がった記憶があります。
友達からすると、涙を流すのは(怒られるのは)自分の方で、お母さんが涙を流すことはない(怒られるはずがない)、と思っていたということでした。
そこはやはり小学生です。
涙を流す理由は、怒られて怖かった時だけなんだ、という思考回路しかなかったのでしょう(笑)。
台所で涙を流しながらお母さんが包丁で切っていたのはタマネギです。
友達はお母さんから、タマネギを刻んだら涙が出るのよ、と教えてもらったと言っていました。
不思議に思った友達は、お母さんを実験台にしていろいろ試したようでした。
細かい発表内容は忘れてしまいましたが、タマネギと同じような大きさの野菜、同じような色の野菜、タマネギを刻むための道具(包丁、ナイフ、スプーン)、メガネをかけた時、マスクをしていた時、水泳のゴーグルをしていた時、などいろいろな比較実験をしていました。
結果は
今では簡単に分かりそうなものですが、当時の小学生たちはみんな興味深々でその友達の発表を聞いていました。現に私も涙が出ないようにするにはこうすればいいのか、と今でも覚えています。
集中して聞いていたと思います。
では、どうやって刻めば涙が出ないのか、それは「ゴーグルをして刻めば涙は出ない」でした。

発表の中で、お母さんがゴーグルをしたままタマネギを刻んでいる写真を見せてくれました。
当時はデジカメなんかなかったですし、拡大カラーコピーなんかもなかったはずです。しかし、その写真そのものは鮮明に覚えています。もしかして、発表を終えた後に教室内で見せてもらったのかな。その辺の記憶は曖昧ですが。
確実に言えることは、 研究発表後の友達はしばらくクラス内でヒーローでした!
「海の満ち引きと、月との関係」
この研究は、2歳年上のお姉さんの研究発表でした。
当時の私は、海の潮の満ち引きは当然のこととして、その理由までは考えたことがありませんでした。疑問に思ったことすらありませんでした。
このお姉さんの発表を聞いて、衝撃を受けたことは2つです。
1つは、こんな身近な当たり前のことに疑問を持って研究をする人がいるんだ、ということ。やっぱり2歳年上のお姉さんはすごいな、と思いました。
2つ目は、発表の内容そのもので、海の潮の満ち引きと月が関係しているんだ、ということです。
この時初めて月にも引力があるんだ、月はあんなに遠くの宇宙にあるのに地球のものを引っ張っているんだ、しかも海を、ということを認識しました。

その後、海の生物の産卵と満月との関係などを何かで読んだり、テレビで見たりした時には、必ずこの時のお姉さんの発表を思い出します。
そういえば、我が子が産まれた日の夜も大きな満月でした。病院内には同じ日に産まれた赤ちゃんがたくさんいた記憶があります。こちらも、何か満月と関係があるのかもしれないですね。

万華鏡を作ってみるかな
子どもたちに、宿題で自由研究が出ているか尋ねたところ「そんなのは宿題には無いよ」という返事でした。
軽く拍子抜けした後、せっかくの夏休みなので万華鏡を作ってみることにしました。