目次
肝臓は人体で最大の臓器
肝臓は「沈黙の臓器」
しんぞう先生
肝臓の働き
①血糖量の調節
「血糖」・・・血液中のグルコース
「グリコーゲン」・・・グルコースが多数結合したもの
グルコースをグリコーゲンとして貯蔵する。
血糖値が下がると、肝臓内のグリコーゲンを分解して、血液中にグルコースを送り込む。
②タンパク質の合成と分解
アルブミンなどの血しょう中のタンパク質を、アミノ酸から合成する。
コレステロールなどの脂質も合成する。
不要なタンパク質を分解する。
③尿素の合成
タンパク質やアミノ酸を分解すると、アンモニア[ NH3 ]が生じる(アミノ酸の構造式にはNH2のアミノ基が含まれる。)。アンモニアは毒性が強いので、毒性の弱い尿素に変える。
④解毒作用
アルコールなどは有害な物質である。有害な物質が体内に吸収されると肝臓が解毒する。
⑤胆汁の合成
・胆汁は脂肪の消化を助ける働きがある。脂肪を水となじませ、リパーゼ(脂肪を分解する消化酵素)の働きを助ける。
・胆汁は、胆管を通って胆のうに運ばれ、貯蔵されて十二指腸に放出される。
⑥熱の発生
体内の熱の主要な発生源。骨格筋に次ぐ発熱量。
しんぞう先生
・グルコースをグリコーゲンに合成するときに働くホルモンは「インスリン」。すい臓のランゲルハンス島のB細胞から分泌される。
・逆にグリコーゲンをグルコースに分解するときに働くホルモンは、すい臓のランゲルハンス島のA細胞から分泌される「グルカゴン」。
・他には、副腎髄質から分泌される「アドレナリン」が、グリコーゲンを分解してグルコースにする。
・「グルコース、グリコーゲンの調節」とは離れるけど、副腎皮質から分泌される「糖質コルチコイド」は、タンパク質を糖化することで血糖量を増加させる。
肝臓の構造
肝臓の位置
肝臓に入る血管
肝門脈・・・消化器官に分布した毛細血管で吸収した栄養素を多く含んだ血液が肝臓に入る血管。
肝動脈・・・心臓から送り出された血液が肝臓に入る血管。
肝臓から出る血管
肝静脈・・・血液は肝門脈と肝動脈から肝臓へ入り、肝静脈を通って出ていく。
しんぞう先生
しんぞう先生
・大きさは1mm。
・1つの肝小葉は約50万個の肝細胞からできている。
肝臓のまとめ
・肝門脈と肝動脈が肝臓に入り、肝静脈が出る。
・肝小葉が、肝臓の働きの基本単位。
・肝臓の働きは多岐に渡る。血糖量の調節、アンモニアを尿素に変える、アルコール等の解毒作用、脂肪の消化を助ける胆汁の合成。